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2019年5月31日金曜日

UberEatsのダブルピックの2つのメリットと4つのデメリット

配達員がダブル(ダブルピック)と呼んでいるものがあります。レストランで2件分の食べ物を受け取って、それぞれを順番に配達するケースです。
レストランに同じような時刻に2件の注文があって、それらが同一の配達員に割り当てられることもありますし、配達員が1件の割り当てを受けてレストランに向かっている途中で、もう1件追加でリクエストが来て、同じ配達員に割り当てられることもあります。
配達員は、最初の1件目の配達を終えてから、そのまま次の2件目に行くことになるのですが、1件目に行っている時、お客様の注文アプリでは「他の配達をしている」といった内容のメッセージが表示されています。

1件目に行ってから2件目に行くのですから、2件目はその分余計に時間がかかることになります。たとえレストランから2件目までの最短ルート上に1件目があったとしても、1件目のお客様に食べ物を渡す時間が数分かかりますから、その分は時間がかかります。通常はそんな都合のいいことは、まずなく、たいていは1件目へ迂回していかなければなりませんし、最悪は逆方向に行くことすらあります。

ダブルの2件目の配達先のインターフォンを押して「ウーバーイーツでーす」と呼びかけると、返事がなくドアだけが開き、渡す時も無言で受け取られ、さっさとドアを閉められることがあります。そして、その後、例によって「配達の遅れ」というBad評価をいただきます。
たいていのお客様は理解がありますから、ダブルの2件目であってもBadをもらうことはそう多くないのですが、それでも、それなりにあります。そういう時は、だいたい渡す時の雰囲気で分かります。
2件目に回されるということが、気に入らないということなのか、注文アプリに表示される配達員の位置が、レストランからの最短距離でなかったからなのかは分かりませんが、不満に思われるようです。アプリには他の配達をしていることを表示していますから、ダブルという仕組みがあることをお客様が承知していたとしても、そのシステムそのものへの抗議も含めて、やり場のない不満を配達員への評価としてぶつけているのかもしれません。

以前、Badをいただいた時に、Googleマップの履歴機能から、ダブルの配達にどの程度の時間がかかっているか確認してみたことがあります。レストランから1件目までが5分、そこから2件目まで5分でした。おそらくレストランから2件目に直行していれば5分くらいで済んだと思いますので、2件目には追加で5分遅くなっていると言えるかもしれません。もちろん、この時のBadの理由が、ダブルによるものか、確証があるわけではありませんが、私はそうだろうと思っています。
他のケースであってもダブルの2件目で増える時間はだいたい5~10分程度が多いのではないかと思います。
その5~10分をどのように考えるかというのは人によりますが、正直、大した延長ではないと思います。問題の本質は時間ではなく、ダブルの2件目であるということだと思います。単刀直入に言えば感情論ということです。

一人の配達員が2件の配達をするということは、他の配達員がピックに行かなくてもよくなるので、配達員を節約できることになります。地域にいる配達員のリソースは限られていますから、同じレストランで複数のピックをすれば、全体としてはピック時間の節約となり、その分早く回ります。特に配達員が不足するピーク時間や雨天の時はダブルが頻発しますし、それによって効率化が図られている可能性があります。
そうした効率化によって、地域全体としての配達時間が少しずつ短くなります。たとえダブルの2件目のお客様であっても、巡り巡ってそうしたことの恩恵を受けているのかもしれません。

以前は、配達員にとってダブルはおいしい案件でした。バグによって2件分の報酬を受け取ることができていました。レストランから1件目までの距離を2重にカウントされていたのです。現在は修正されてしまい、金額的なメリットはありません。ダブルをやったあと、その金額を見て、少なさに落胆します。
そればかりか、ダブルはデメリットが多いです。
まず、1件目でトラブった時に、焦るということです。ただでも2件目は時間が遅くなるところ、1件目で配達場所が分からないとか、なにかのトラブルで遅れてしまうと、2件目に影響します。
配達物の取り違いが起こる可能性もあります。レストランで受け取る際に、2件分の配達物の、どれがどっちかをしっかりチェックして、必ず袋に配達番号を記入するようにしていますし、お客様に渡す時にも慎重にチェックしますが、潜在的に渡し間違いや渡し漏れが起こるリスクがあります。そもそも、そうしたことに気を使うというだけでもダブルは取り扱いにくい案件です。
運ぶ荷物は2件分ですから、重たくなります。荷崩れを起こしやすく、当然、それを意識してゆっくり配達するのですが、そうしたこともまた気を使うことです。
また、ラーメン屋さん等、一部のレストランではダブルの辞退をお願いされているところがあります。食べ物の劣化が早いので、たとえわずかでも配達時間が増えるリスクを回避したいということでしょう。
2件目のお客様が不満を持つのは感情論だとしても、せっかく、食べ物を注文をしたのに不快な気分で食べるのではおいしくないでしょう。勝手に腹を立てているだけで、そんなことを配達員が気にすることはないのかもしれませんが、しかし、配達員としても、お客様が不満を持つのは楽しいことではありません。できれば、注文した食べ物を気持ちよく食べていただきたいです。そうであれば、たとえ感情論で、非効率であり、不合理だとしても、あえてダブルは受けないという考え方もあります。

そうなると、ダブルは、リスクが大きく、金銭的メリットは少なく、そのくせお客様からは不満を持たれるという、踏んだり蹴ったりの案件ということになってしまいます。しかし、メリットもあるにはあります。クエストという回数インセンティブで2回分としてカウントされるということと、配達が少ない時間帯に、わずかでも多く稼げるということです。

以前、ロング気味のピックでKFCから呼ばれたことがあって、そこへ向かっている途中、あと1分で到着というところで、もう1件鳴ったことがあります。ダブルということですが、受けるかどうか迷いました。上に書いたようにダブルはデメリットが大きいので避けたいのですが、そのKFCの場所が僻地気味で、ロングで呼ばれたということは周辺に配達員がいない可能性が高いということが予想できます。自分が取らなければ、他の配達員が遠くからやってくるのに無駄な時間がかかります。もう目の前に来ているのなら、それを自分が取った方が早いでしょう。しかし、2件目のお客様はそんな事情などつゆ知らず、2件目であるということで不満を持たれる可能性があります。
迷いましたが、合理性を考えてダブルをとってしまいました。配達した後、特にBadはもらっていないようです。

こういったような事情がありますので、お客様としても仮にダブルの2件目だとしても、いちいち不満に思わず、気持ちよく食事をされた方が幸せだと思います。
私も、UberEatsで注文した時にダブルの2件目になったことがありますが、注文してから30分くらいで届いたので全然遅くなってないんですけど、到着した配達員が「遅くなってすみません」と言っていたり、顔が汗で輝いていたのを見て、気持ちが分かるだけに、やっぱりダブルは気を使って大変だなあと思ってしまいました。

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